■観察場所: 八戸−苫小牧航路(青森県⇒北海道) ■観察環境: 海上 ■観察日 : 2003年2月16日(日) ■観察時間: 8:45〜15:40 ■天 候 : 曇りのち晴れ ■観察者 : 伍號 ■観察鳥種: 1.ウミウ 9.ユリカモメ 17.ウミガラス 2.ヒメウ 10.セグロカモメ 18.ハシブトウミガラス 3.スズガモ 11.オオセグロカモメ 19.ウミスズメ 4.クロガモ 12.ワシカモメ 20.エトロフウミスズメ 5.ビロードキンクロ 13.シロカモメ 21.コウミスズメ 6.シノリガモ 14.カモメ 22.ハシブトガラス 7.コオリガモ 15.ウミネコ 8.ウミアイサ 16.ミツユビカモメ *.オットセイ *.イシイルカ *.キタミズクラゲ *.キタユウレイクラゲ? ■コメント: ●海の状況 ・製紙工場の煙突の煙がほぼ真横に流れるほど風は強めだったが、 航路では追い風(南西の風)なので観察は楽だった。 気温は比較的高めだったのではないだろうか? でも北に行くほど寒くなった。 ・海はおだやかでときどき波頭が砕ける程度。 この波頭が意外とまぎらわしい。イシイルカに似ているのだ。 ・終始、右舷の下のデッキで観察。ここだと風下だし風が防げる。 寒さに強い札幌の人たちは吹きっさらしの上のデッキで観察していた。 ・船はシルバーフェリーの「シルバークィーン(7000t)」。シルバークィーンの乗船券。キャンペーンで3割引だ。
八戸→苫小牧航路にて。天気がいい。
苫小牧港にて。黄昏〜
フェリーはちのへ:苫小牧‐八戸(シルバーフェリー;川崎近海汽船)
※私が乗ったのは、シルバークィーン:苫小牧‐八戸(シルバーフェリー;川崎近海汽船)
ばるな VARUNA :苫小牧‐大洗(東日本フェリー)
きたかみ :苫小牧‐仙台‐名古屋(太平洋フェリー)
●種類ごとのコメント
・クロガモ:八戸港の近くに多数。寸詰まりでかわいいかも。
・ビロキン:泳いでいても飛んでいてもかっこいいかも。
・シノリガモ:苫小牧港で少数いただけかも。
・コオリガモ:八戸港の近くで数回小群で飛んだだけかも。
・ウミアイサ:苫小牧港でしか見かけなかったかも。
・ユリカモメ:八戸港のみ。少ない。
・セグロカモメ:あまり多くない。
・オオセグロカモメ:全工程で出現。数は多い。
・ワシカモメ:識別できたのは八戸港で成鳥1羽のみ。
・シロカモメ:苫小牧港では色々なフェーズの個体がいた。
・カモメ:両方の港に多い。外洋ではほとんど見なかった。
・ウミネコ:八戸には繁殖地の蕪島があるが、この時期は意外と少ない。
・ミツユビカモメ:外洋(でもないか)で多数出現。一時は乱舞していた。
きれい&かわいい。M字模様の第1回冬羽は意外と少ない。
・ウミガラス類:初めはウミガラスばかりかと思った。が、地元の人に
聞いたところ、7割くらいはハシブトウミガラスだろうとのこと。
やはり夏羽だと識別困難だ。嘴の根元の白線はほとんど見えない。
冬羽の頬のパターンの違いで見ると確かにブトウミだ!と思ったのだが、
そもそも8割が夏羽、2割が冬羽といった感じの配分(精度はありません)
なので識別困難な場合が圧倒的。
冬羽の個体だけで見ると確かにハシブトウミガラスが多い感じだった。
両種合わせた個体数は多く、航路の全工程で出現した。
総数は短期集中型のエトロフウミスズメといい勝負かも?
・ウミスズメ:数は多くない。時々飛んでいく程度。コウミに比べると
かなり大きく感じる。
・エトロフウミスズメ:群れに当たるとスゴイ!フィーバー状態!
なんだか意思を持った塊のように群れが動いていくのは圧巻。
今回はその動きをビデオに収めた。
大群が着水する際の水しぶきがすごかった。
船が群れに突っ込んでしまい慌てふためいて逃げていく大群の水音も
すごい迫力だった。
額のちょんちょこりんも見事だった。近くないと見えないのだが。
・コウミスズメ:小さい。すごく小さい。でもけなげにパタパタ飛んでる。
エトロフと競争になると追い抜かれていた。
・その他見逃した種
同船していた札幌の青年(学生かな?)に聞いたところ、次の種を
見逃していた。同じ舷で見ていたのだが・・・
やはり航路は目の数が大事だ。私は一人で違うデッキで見ていた。
・ハイイロウミツバメ:苫小牧寄りで1個体
・シラヒゲウミスズメ:苫小牧に近いところで1個体。近くに浮いて
いて顔を見るとなんと夏羽だったそうだ。下尾筒が白かったかは
未確認とのこと。
・マダラウミスズメ:苫小牧に近いところで冬羽2個体。肩の白いのが
目立ったそうだ。
●野鳥以外の観察
・オットセイ
単独だったり、小群だったりで、多数観察した。
単独の場合、よくジャンプしたり、首を伸ばしてこちらの船を見つ
めたりしている。
知らない人はゼニガタアザラシだと思ってしまうようだ。
さらに素人だったら「タマちゃん」とか思うかも。
首が長いこと、体色は模様がなく一様に灰色〜茶褐色に見えること、
(近ければ)小さい耳が見えること、などでオットセイと識別できる。
岸から遠い海域では、アザラシよりオットセイの可能性のほうが高い
だろう。
また、群れで休んで浮いている時は、長いヒレを空中に伸ばして
パタパタしているので、発見・識別は比較的容易だ。ヒレが海面に
1枚しか出ていないとマンボウかシャチか?と焦ることもある。
・イシイルカ
苫小牧寄りで1群と遭遇した。個体数はかなりいた模様。
豪快に飛沫を上げるくせに姿が見えないのがイシイルカの特徴。
一応ビデオ撮影に成功した。
・キタミズクラゲ
苫小牧の近くにたくさんいた。全体が透明だがフだけ茶色い。
帰ってから調べたらキタミズクラゲでまちがいないようだ。
参照⇒http://www.aurens.or.jp/~sdiving/seibutsu%20kurage.htm
参照⇒http://members29.cool.ne.jp/~meranaster/jfish/kuragegazou6.html
・キタユウレイクラゲ?
ピンク色で巨大で脚がカリフラワーみたいにゴタゴタしてみえた。
はじめは今シーズン大発生していたエチゼンクラゲかな?と思ったが、
さすがにこの時期ココにはもういないか?と思って後で調べると、
キタユウレイクラゲが該当しそうだ。でもあまり自信なし。
●その他
・日本野鳥の会札幌支部の探鳥会一行が同船していた。
この航路をしょっちゅう攻めているというわけではないそうだ。
上述の札幌の青年(学生?)は何度か乗っているそうで情報を聞いた。
・個人的に大当たりは無かったが、久しぶりの冬の北海道航路を楽しめた。
昨日の八戸の新羅(しんら)神社の祈願は一応通じたかな?
●今日の目玉(ってほどでもないが・・・)
・ハシブトウミガラスがたくさん
・エトロフウミスズメの大群乱舞
・コウミスズメがかわいい
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