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酒蔵見学 「真澄」  〜その1〜
 

2009/1/31(土)に「真澄」を造っている宮坂醸造の酒蔵見学に行ってきました。
中央本線の上諏訪駅が最寄になります。

まず、見学に至ったいきさつです。
昨年11月に、大学の時に所属していた野鳥観察サークルが創立40周年ということで、大々的なOB会が催されました。
そのときにOB名簿をもらったところ、「真澄」の宮坂社長がOBらしいとわかりました。
さすがに、ずっと上の先輩なので、まったく面識はありません。
その後、ひょんなことから、私も知っている先輩のSさんが、学生時代から宮坂社長をよく知っていると判明。
Sさんは宮坂社長の1学年下とのこと。
私とSさんは干支で一回りくらい離れていますが、以前から知り合いでした。
そして、Sさんの計らいで今回の真澄の酒蔵見学が実現したのです。

真澄の蔵では、一般向けにも年に3回くらい酒蔵見学を実施しているそうです。
ですので、酒蔵見学はいつでも出来るわけではないことを お断りしておきます。
 
 

前置きが長くなってしまいました。
ここから当日のレポートです。

JR新宿駅で、DEVIL MAN 夫妻と合流。

新宿駅を 8時ちょうどのあずさ2号ならぬ 7:00発の「スーパーあずさ1号」で出発。
上諏訪駅に9:13着。

上諏訪駅で、Sさん親子と合流。
奥さまは別の用事があるとのことで、二人のお子さまだけ一緒に参加です。
 
 

まず、真澄の蔵(諏訪蔵)の入り口です。
 

▼酒蔵のメインの入り口。街道沿いに面しています。       ▼中に入ったところ
 
 

入り口を入ると右手におしゃれなショップと試飲コーナーが。
さすがは大きい蔵ですね。
既にお雛様が飾ってありましたよ。

▼試飲コーナーとお雛様                   ▼入り口の酒樽
 
 

さて、さきほどの正面入り口をまっすぐ進むと酒蔵エリアに入れます。
今回、宮坂社長 自ら案内していただきました。

まずは蔵の歴史や概要を教えていただきました。

要約するとこんな感じですかね。

・1662年創業だが、今の社長の祖父が若くして蔵を継いだときは、赤字でつぶれそうだった。
・様々な努力で、全国鑑評会で金賞を取るまでになった。
・真澄の蔵付き酵母が話題となり、日本醸造協会が研究し「7号酵母」として製品化。
・7号酵母は、現在、最も広く使われているとか。
・現在は、この上諏訪の蔵(諏訪蔵)と同規模の蔵が富士見(富士見蔵)にある。
・現在の製造量は1万石(年に100万本)。
・最近は海外向けが伸びていて、毎年25%の伸びだったが、今年は不況で15%どまりとか。

実は「7号酵母」は真澄が発祥ということを知りませんでした!
「不勉強ですね!」とDEVIL MAN に叱責されました。ガックシ!
 

まず酒米の解説。

精米された酒米が並んでいます。
現在は、山田錦、美山錦、ひとごこちの3種類のみ使用だそうです。
一部の兵庫県産山田錦以外は、全て長野県産にこだわっているそうです。
「やはり米が重要」とのことで、たとえ本醸造、普通酒でも、上記よりも安い
米の使用は止めたそうです。
触っていいというので、60%精白の山田錦をかじってみました。
当たり前ですが、おいしくはないです(^_^;

▼「山田(錦)」「美(山錦)」「ひと(ごこち)」と表示。     ▼宮坂社長と山田錦60%精白 
 
 

続いて、蔵の中に入ります。

とその前に長靴に履き替え、長靴ごと消毒液?のなかでジャブジャブします。
頭にはシャワーキャップ風の使い捨てキャップをかぶります。
他の蔵では白衣を着て見学したことがありますが、ここではキャップと長靴だけでした。

▼こんな姿で蔵の中へ
 
 

醸造工程に沿って説明していただきました。

蔵に入ってすぐに貯蔵タンクが並んでいます。そこはスルーして2階へ。

▼並ぶサーマルタンク

 

まず洗米です。

洗う(とぐ)というか、水を吸わせます。
酒米はどのくらい水につけるかがキーで、しかも高精白の米は水を吸いやすいので、米に合わせて秒単位で
コントロールして吸水をさせるそうです。
大吟醸は、金属のざるに入れて手作業でやるそうです。
それ以外はこちらの機械で。
大吟醸用の吸水も機械化を試みたそうですが、何千万もする装置になってしまい、コストに見合わないとか。

▼大吟醸用の金属のざる                   ▼浸漬(吸水)装置
 
 

次に酒米を蒸します。

食べていいというので、蒸し上がりの酒米をいただきました。
たんぱく質が少ないためか、おいしくありません。

▼蒸しあがった酒米
 

▼こちらは大吟醸用の米を蒸す装置(かな?)         ▼仕込み用に蒸し米に麹を混ぜているところ(かな)
 
 

次に麹を作る工程。

蒸した米に麹菌(黄麹)を振りかけて繁殖させて「麹(こうじ)」を造ります。
麹室(こうじむろ)は重要な場所ですから、さすがに中には入れませんが、入
り口から覗かせてくれました。
中は30度で麹菌が米を食べています。雑菌が入ると大変です。
できあがった麹が並んでいます。
食べていいというので、食べてみました。
なんだかあまり甘くないひなあられみたいです。ふわふわしてますね。
 

▼麹室(製麹室と書いてますね)の扉      ▼中をちょっと見せてもらいました
 

▼こちらは吟醸用の麹室(かな?)麹ぶたが重ねてあります。
  松尾様(酒造りの神様)の御札がかけてありました。    ▼見学者向けの種麹サンプル
 

▼できあがった麹。渦巻き模様に伸ばすのもポイントだとか。  ▼麹のアップ
 
 
 

 ⇒その2へ進む
 
 

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