1998 秋
■観察場所: 飛島 その2 (山形県酒田市)■観察環境: 離島
■観察日 : 1998年10月10日(土)
■観察時間: 11:00〜17:40
■天 候 : 雨のち晴
■観察者 : 伍號
■観察鳥種:
1 | ウミウ | 14 | ヒヨドリ | 27 | シラガホオジロ |
2 | クロサギ | 15 | モズ | 28 | ホオジロ |
3 | アオサギ | 16 | ジョウビタキ | 29 | コホオアカ |
4 | トビ | 17 | イソヒヨドリ | 30 | カシラダカ |
5 | ハヤブサ | 18 | シロハラ | 31 | ミヤマホオジロ |
6 | キアシシギ | 19 | ツグミ | 32 | ノジコ |
7 | ウミネコ | 20 | ウグイス | 33 | アトリ |
8 | キジバト | 21 | コヨシキリ | 34 | カワラヒワ |
9 | アカゲラ | 22 | メボソムシクイ | 35 | スズメ |
10 | ヒバリ | 23 | キクイタダキ | 36 | ムクドリ |
11 | キセキレイ | 24 | コサメビタキ | 37 | ハシボソガラス |
12 | ハクセキレイ | 25 | シジュウカラ | 38 | ハシブトガラス |
13 | ビンズイ | 26 | メジロ | (計38種) |
■コメント:
●本日の状況
・秋の飛島第2日目。
・早朝に目が覚めたら外は強い雨、風、さらに雷。9:00現在も雷は鳴り続いている。
定期船は欠航と言うことで、今日合流予定の3号こと玉之助氏は今期の来島を断念。
結局今回は私一人になってしまった。(なお、定宿の沢口旅館の客も私一人!)
酒田港には鳥屋が20人近く集まっていたとのことで、御愁傷様。この荒天で珍鳥が
降りてきていることを祈るばかり。(10/10 9:00)
・今朝5:40ごろ、ものすごい風の音で目が覚めたが、実はこの時間に竜巻が発生して
いたそうだ。いろいろなものが吹き飛んでいたらしい。なるほど、3の畑にリポビ
タンDののぼりがあったのはこのためかと納得した次第。自分で言うのもなんだが
私の目を覚まさせる程の風の音と言うのは相当のものだ。トルネードおそるべし。
・結局、雨が止むまで待っていたので11:00スタートとなった。
・思ったより鳥は入ってきていない感じ。むしろ減ったか?雨の降り始めは未明から
だった様なので、昨晩のうちに島から飛び去って行った鳥が多いのだろうか?
●種類毎のコメント
・ヘリポートでシラガホオジロ雌1、その付近の畑でノジコ雄1、グランドでミヤマ
ホオジロの群れにコホオアカが1羽混じるなど、相次ぐホオジロ類の出現でだいぶ
秋の島らしくなってきた。
・近年好調のヘリポートではヒバリが沢山降りており、ハヤブサの餌食になっていた。
・夕方、1の畑で草(粘り気のある種子?がついたやつ)に翼を絡ませていた鳥を
保護した。しかしなんてマヌケな… 疲れていたのか? 私はバンダーではないので
いざ手に持つとすぐに種名が分からなかったりする!ほとんど模様のない小さな褐色
の体に、白っぽい眉斑と黒い頭側線からコヨシキリと判断。しかし、尾羽の先がやや
淡色だぞ。こんな風になっていたかな?もっとよく見ようと思って持ち替えようと
したすきに手を振り解いて逃げてしまった。このとき尾羽が半分くらい抜けてしまい、
悪いことしたなと反省しきり。(尾羽を掴んでいたわけではないんだけど)
あとでフィールドガイドを見たが尾羽の先端が淡色なのかどうかは分からなかった。
淡色と言ってもシマセンニュウのように明瞭ではないので、まあこんなものなのかも
しれない。
●今日の目玉
・シラガホオジロ:雌冬羽1
・コホオアカ:冬羽1
●今日までのトータル確認種数→44種(島内のみ、航路は含まず)
●その他情報
・最近知ったのだが「飛島のジャガイモ」というのは通の人たちにはウマイ!と有名
らしい。あの道場六三朗がTVで言っていたので、宿のおばさんに聞いてみたところ、
確かにそうなんだそうだ。でもメジャー(?)になってきたのは、ここ数年のこと
らしい。畑のほとんどはジャガイモであることを初めて知った。というのも5月には
まだ伸び始めたばかりで、10月には既に収穫あとだから、あまり見る機会がないのだ。
というか、ジャガイモの葉とかよく知らないや。 でもその畑は数年前と比べて確実
に減ってきている、というか荒れてきているのは私にも分かる。これは畑作業をして
いる方々の高齢化が原因とのこと。若い世代は漁業と観光産業で、農作業はしないら
しい。もともと自給自足用のものだし、いまでは農作物も本州から持って来れるため
だろう。数年前に立派な農免農道が島を縦断してできたのに、畑は荒れて行くと言う
皮肉な結果だ。「農免農道」とはいっても半分は観光用か。
朝食時のそんなやり取りのおかげで、夕食には肉じゃがを出してもらってラッキー
だった。お客は私一人だしね。
・いつもは昼食を持って行くのだが、今日は雨だったので持って行かず、13:40ごろ
一度宿に戻り、14:00ごろ再スタートした。このとき宿のおじさんも一緒に回った。
実は、前任の観光センター職員が鳥好きだったため、島内の各家に「双眼鏡」と
「フィールドガイド日本の野鳥」を配ってある。双眼鏡はニコンの小型のやつだった。
沢口旅館は鳥宿(鳥屋がよく利用する宿)のためおじさんは昔から鳥にも興味を持っ
てくれている。(だから鳥のノートを設置してくれている) 時々、一人で見に行っ
たりするそうだが、鳥が見つからず、すぐ戻ってしまうことが多いそうだ。観光セン
ターのスコープを借りてハヤブサの営巣地を見たりしたこともあるとのこと。
秋の渡り鳥は地味なものが多いが、秋にしては個体数が多かったので、それなりに
楽しんでもらえたようだ。
そのお返しと言うことで、明日は道具を借りて4:30から防波堤でアジ釣りを教えて
もらうことになった! (10/10 22:00)
<伍號>
全種 | 10月 9日 航路 | 10月 9日 | 10月10日 | 10月11日 | 10月12日 | 10月12日 航路 |